Thursday, January 3, 2008

My ESSEC Life

カリフォルニアに戻ってきて今日で3日目。
忘れないうちに、フランスでの交換留学について書き記しておこうと思う。

交換留学先はESSECビジネススクール。
期間は2007年10月から12月まで。
履修した科目は以下の4科目。
- International Luxury Distribution (Marketing)
- Plan, Project, Process (Management)
- Financial Statement Analysis & Reporting (Financial Accounting)
- Competitive Strategy (Strategy)
比較対象は、米国のビジネススクールである以下の2校。
- Paul Merage School of Business (University of California, Irvine)
- University of Washington Business School (Seattle)

以上の点に基づいて、ESSECの良かった点、改良すべき点について簡単に触れたい。

先ず、ESSECの良かった点。

International Learning Environment
僕にとって、ESSECの最も良かった点は非常にインターナショナルな環境であったこと、これに尽きる。
ESSECでは、他国からの交換留学生が非常に多い。交換留学生の出身校は、ドイツ、イタリア、スペイン、アイルランド、ロシアなどのヨーロッパのビジネススクールのみならず、アメリカ、カナダの北米、ブラジル、コロンビア、チリなどの南米、日本、韓国、中国などのアジア、その他にも中東、アフリカなど、多岐に渡っている。
このような環境では、(アメリカのビジネススクールで感じるような)マイノリティ感を感じることがほとんどなかった。
英語による選択授業では、おそらく一国からの学生が多数を占めるような状況はほとんどなく、様々なバックグラウンド(職業、出身国など)の学生がその経験をシェアすることを促される。このように、多様性を認めながらの議論は、本当の意味でグローバルなビジネス環境を意識しており、個人的に非常に学ぶ点が多かった。
また、アメリカのビジネススクールほど流行に左右されていない点には好印象を持った。
ちなみに、交換留学中、教授やヨーロッパの学生と話す中で、ヨーロッパ人に対する印象ががらっと変わった。ヨーロッパとアメリカは文化・生活様式など似ている部分が多くあるが、ビジネスに関しては日本人とヨーロッパ人の考え方は非常に近いのではないだろうか。

次に改良してもらいたい点。

Students Demographics
先ずは生徒の構成。
ESSECはフランスではグランゼコールの一つとなっている。このグランゼコールという制度、学生に聞いても良くわからない。そもそも学生自体、良くわかっていないのではないか。
しかし、フランス人の学生の大半は職歴はほとんどなく20歳ちょっと過ぎ、交換留学生の年齢の幅はかなり広く、10代のUndergraduate(大学院生ではなく、学部生)から僕のような30歳過ぎまで。
そもそもビジネス専攻ではない学生もそれなりの多くいるので、グループワークなどになると、ビジネスの共通言語で会話が通じないことも少なくない。より、実際のビジネス環境に近いと言われればそのとおりであるが、限られた時間により多くのことを学ぶためにはそれなりに障害もある。
交換留学生のセレクションを改良することができればネガティブな面を減らすことができるのかもしれない。

Grading
次は成績評価について。
現在通っているPaul Merageでは、成績評価の基準が学校によって定められている。
しかし、ESSECでは成績評価の基準は教授によって全く違うらしい。例えば、ある教授は平均の評価を12点にするが、ある教授は16点にするなど。ファイナンスのある科目など、平均の評価が非常に低く、過半数の生徒が単位が取れないというから驚いてしまう。
場合によっては、交換留学の際に取得した単位がPaul Merageに移管されない場合も生じるので、今後ESSECに交換留学する生徒は注意が必要だ。

以上、思いつくままに書いてみた。
項目数ではポジティブな面よりネガティブな面の方が多いが、個人的にはESSECでの経験は言葉では言い表せないほど実り多きものであった。
ストの中2時間もかけて通学したこと、毎朝カフェテリアで食べる焼きたてのパン・オ・ショコラが美味しかったことなどいい思い出もある。
また、卒業後の進路について改めて考え直す過程では精神的に辛いこともあったが、妻の存在とパリの街が自分自身を支えてくれたと思う。

カリフォルニアでのMBAプログラムも残り半年弱。
いよいよ勝負のとき。

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